エビライ2023

 

遡ること1年前。

限界極まれり社会人生活を年単位で更新し続けている、限界厄介オタクは、ひょんなことからTeamM!の曲に励まされ、EBiDANと出会う。

研究生の時点で、こんなにもキラキラしたパフォーマンスを届けられるポテンシャルの高さに驚いたし、スターダストだもんなあ...と納得もした。楽しい世界を見つけてしまった…。しかし、幼少期から節操無しドルオタとして生きてきた終身オタク人間にも、年下は推さないという固い信念があった。尚且つ、TeamM!の皆さんは、年下どころか未成年。流石に犯罪なのでは...と怖くなり、とにかく予防線を張り巡らせ、何度も予防線の隙間を搔い潜りそうになりながらも、その度に深追いをしない、深追いをしないぞと自身に言い聞かせてきた。

 

だが、ここでサブスクあるある「あなたへのおすすめソング」が、いつしかEBiDANに染まり始める。当然、芋づる式にあちこちに手が伸び始め、気がついたときには、まんまと策略に嵌っていた。古のボカロ厨人格にげんじぶさんが刺さり、長年のドルオタ人格にM!LKさんが効き、バンドサウンド低音偏好人格にスパドラさんが響きエトセトラ...。それでもなんとか楽曲を聞くところに留まり、辛うじて、命からがら、首の皮一枚で、耐えて耐えて耐え忍び、季節は廻り、初夏。絶対に足を踏み入れてはならないという決意はどこへやら、いつのまにか、こちらもEBiDANに染まったYouTubeで見つけたダンプラから、塩﨑太智さんのことが気になりすぎてしまい、気が付いたときにはリリースイベント。初手がトーク会という時点で自制する気がないような気もするが、案の定、楽しい思い出を作っていただき、嬉しい!楽しい!ハッピー!サイコー!の気持ちで帰りの電車の中で横アリ公演に申し込んでいた。 

 

ハッピーオタクライフの幕開けかと思われたが、年季の入ったドルオタにも拘らず土日出勤の多い社畜であるため、夏は穏やかに、横アリまでのんびり過ごすつもりでいた。(接客業に近いため、休めないこともないが土日は極力休みたくない。あとは土日出勤の職に就いたら自動的にオタクを辞められるのではないかと期待していた。結果はご覧の通りである。)しかし、上司から渡されたシフト表をよくよく確認していると、なぜか公休申請を出していない8月11日が公休になっていた。そんなの、行くしかない。気が付いてしまったが最後、脳直で申し込んだ次第である。

正直、”まだ”オタクではないので、M!LKのパフォーマンスを生で見るの楽しみだな~~!ハルくんも超特急に加入したらしいし!友達も夜は空いてるって言ってたし連れてこ!語弊がある言い回しだが、そのくらいの気持ちで、エビライに臨んだのだった。

以上、自己紹介でした。

 

 

しかし、この選択が今後の人生を大きく左右することになりつつある。

EBiDAN THE LIVEって、こんなに楽しいの!?!?!?!?

想像以上どころか、想定外だった。

 

 

 

↓↓ 本編 ↓↓

 

 

まず、1曲目の全体曲。

OP演出によって高まった会場のボルテージを、更に上げるような、ギラギラとした曲。すごくかっこいい曲で音源聞きたいなあと思ったのに、こんなパフォーマンスも仕上がっている曲が、今回の為に作られた曲と知って、また一段と気合を感じた。何れかのグループが先陣を切る構成も素敵だけど、一番最初の盛り上がりに全員がいるのは、会場にいる観客の思いや、ステージに懸けてきた出演者の思い、全てを一気に引き上げてくれるようで、もしかしたらこれが一番良い形ではないかとまで感じた。あと、何処を見ても整った顔立ちで、そんなことってある?

 

そこからの各グループの挨拶。

グループの空気感や色を魅せ方が上手い。自分のような新規ファンや、他グループのファンにも印象を残すことで、この後のパフォーマンスへの期待感を持たせるようなトークができるのは本当に強みだと思う。自分自身、営業職なので所謂アイスブレイクの重要性と難しさを日々痛感していますが、彼らの挨拶からも、どんなにパフォーマンスで魅せることが出来るとしても、そもそもパフォーマンスを見てもらえないと始まらないということを各々が考えているように感じるし、しかし既存ファンのことも大切にしていることが伺えるトーク、学ぶことが多すぎる。かと言って彼らが全てを計算立てている訳ではないことも分かるし、アイドルとしての経験や天性のものなんだろうと思うと感服する。気配りと知識と愛嬌、そして自然体。参考にさせていただきます。

中でも、不在メンバーがいるグループの挨拶が対照的で、急遽お休みのメンバーのファンに対しての誠意と、寂しさも置き去りにせず楽しませようという工夫が、だからこの人たちが愛されるんだろうと感じた。

 

 

テーマメドレーは、同じテーマを掲げても、こんなにも楽曲の幅があるということ自体が、EBiDANとしての最大の強みなんだろうということが伺えて、ただただ楽しかった。初手から1曲ずつのメドレーというのも、自分の推しの出番が遠いことによる中弛みのような状態を起こさせないという意味でとても有効だと思うので、観客への意識がとてもしっかりと向けられた構成だなと。一方で、展開が目まぐるしいということは直前の影響を受けやすくもある。相手の関心を引き付けることは工夫次第で補えるけど、比較させずに自分のフィールドに持ち込むって本当に難しくて(営業職による経験談。1曲しかない自分たちのターン、如何に一瞬で前のグループの余韻を打ち消し、自分たちのステージを作り上げるかが鍵になる中で、観客を魅了し続けた全グループ、全出演者、落ち着いて振り返るともう言葉が出ないし、これは構成からの、お互いがお互いに吞まれることがないという信頼でもあるのだろうと思うと、最高。

テーマに沿いつつも、直近リリース曲や再生回数上位曲を選ぶのも、上手い、賢い、楽しい、天才。

 

 

その熱を冷めさせないまま、シャッフルに入るのも、こんな序盤で組み込むのかと、また一段階ボルテージを引き上げられた。強気で、自信に満ちた構成だなと感じたし、グループの活動、個人の活動もある中で、これだけのメンバーがここまで仕上がったパフォーマンスを見せてくれるということにも、エンターテイナーとしての覚悟や誠意のようにも感じられて。誰が誰のパートを担っても、本家とはまた異なる各々の個性を出せる、スキルの高さも、とてつもない。

個人的には、チョコループ大好き芸人をやらせていただいているので、大満足です。

 

 

そこからのボーカル選抜は、圧巻だった。EBiDANが高スキル集団であることは存じておりますが、その高スキル集団の中でのボーカル選抜。勝てるはずがない。ペンライトを振ることも忘れて聞き入っていた。デトックス効果が凄まじい

 

 

恋心、客降り。

ここまでが楽しすぎた自覚があるので、体感時間30分だけどもう終演かと思ったし、幸せ空間過ぎて正直記憶が無い。何が起きていた?

 

 

バラエティコーナー。

EBiDANの中でも特に演技仕事の多いメンバーのはずなのに、こんなにもバラエティに振り切っていることが面白すぎるし、理解が追いつかない。ボケ:顔が良い。ツッコミ:顔が良い。カイさんがみなしょー宣伝隊長ということは存じていたが、杢代さんに対して「バッファ」と出てくるところに、EBiDANの風通しの良さを感じて微笑ましい気持ちになった。あと、お絵描きをしながらもマイクを口元に添え続ける杢代さん、凄い。(※ニチアサ人間なので杢代さんへの尊敬の念が尋常ではない。)

 

 

ところで、ソイヤセクション、全てが天才すぎませんか?

転換中のムービーでは本当に和やかな気持ちになるのに、曲が始まった途端に空気が一気に締まって、圧巻だった。目が足りない。それぞれがグループだけではなくEBiDANを背負っていて、また違った気迫が見えるのに、各々の見せ場もしっかり決めにきていてそのバランス感が秀逸だなと。尚且つ、スーツ縛りでここまで個性と魅力を際立たせる衣装センスが最高すぎる。天才です。

シャッフルの3曲は、我々の記憶だけではなく、ちゃんとした記録を何かしらの形で残してほしい。MVとか、MVとか。後生なので、残してください。

 

まず、韓流好きの明らかに歌いにくいであろう曲の完成度が高すぎる。祝勝会でもレコーディング時のディレクションについての話題も出ていたが、K-POPへのリスペクトが伝わってきて、ステージに立つ人は自分の好きなものをここまで自分の中に落とし込めるんだなとプロ意識を感じて、頭を抱えた。特効の使い方も”分かる”し、曲調もK-POPプレイリストに混ぜても違和感がないし、衣装も良すぎる。曲終わりに背中を向けて歩く演出も格好良すぎるのに、次を控えた塩﨑さんは捌けた途端に爆速お着換えタイムなんだろうなと思うと、温度差でグッピーだったら耐えられていない。

 

からの西日本、ここからまた一段とブーストがかかり、悲鳴を上げることへの躊躇が消え去った。何度崩れ落ちかけたことか。冷静になると楽曲も衣装も頓痴気なのに、かわいいに振り切れる意識とポテンシャルの高さが一瞬たりとも冷静にさせないので常に敗北している。もう、この曲が無い生活、無理だもんなあ……。あーあ……。個人的には自身のEBiDANの窓口・ハルさんとEBiDANの改札口・塩﨑さんが一緒になってにこにこしてて眼福でした、合掌。恐らく塩﨑さんが爆速お着替えタイムだったので西日本衣装での集合オフショが無いのかなと思うと惜しい気持ちもあるが、ユーキさんのために用意された椅子が可愛らしくてプラマイゼロ。

 

 

兄弟に関しては、もう言葉は要らないですよね。「お父さんお母さんありがとう」、こちらも同じ気持ちです、ありがとうございます。3組も兄弟がいるって、事務所の体制などもしっかりしているんだろうなと安心できるし、本当に幸せな気持ちになれるので、これまでの全てに感謝することしかできない。

 

 

さて、問題はここから。

さくらしめじさんのDJタイムでテンション爆上がりして陽キャの疑似体験をさせていただいたかと思えば(ド陰キャ)、ダンスサイファー、天を仰ぐことしかできなかった。ヒューマンビートボックスと馴染みの無い人生を辿ってきた人間ではあるものの、田中さんのそれが想像を優に超えていて、何が起きているのか分からなかった。ジャンさんの煽りもプロの所業だったし、パフォーマンスが凄すぎるのも、最高空間すぎてもうだめかと思った。お互いが盛り上げているというより、各々が純粋に楽しんで魅了して魅了されているような雰囲気も、また一段とEBiDANに引き込まれる要因になった。偏好で話すと、長野さんのリフティングっぽいダンスがとにかく刺さりすぎて、ヒールリフトも連続リフティングも”出来る”人の足捌きだ…!となり大喜びしたし(この時点ではまだ経験者だと存じていなかったので)、でもしっかりダンスとして完成しているので、心の中では五体投地。行き過ぎた興奮はいっそ安らかになることを知った。ユーキさんの、後輩たちの見せ場を作りつつ、最後に魅せる、満を持して感も堪らなかった。

 

 

ここからラストスパートのコラボメドレーに入ったわけですが、自分たちの曲以外も全力のパフォーマンスを届けてくれる姿に、EBiDANが愛される理由がまたひとつ分かった気がした。自分たちのパフォーマンスに誇りを持ってくれていること。他者への敬愛。限られた時間の中で常に最高のものを届けようとしてくれるから、こちらも全力で応えたいし、ずっと付いていきたいし、夢を叶える為の橋渡しの一部でいたい。そんなことを思わせてくれて、ありがとうございます。

 

 

アンコール前に流れるリハ映像も、見れば見るほど、知れば知るほど深みが増す。アンコール自体も、一瞬一瞬が眩しくて。すぐ近くで笑顔を見せてくれる度に、恋心の「限りない偶然の中でめぐり逢えた君だから」という歌詞がフラッシュバックするし、believe yourselfにはきっとこれから何度も救われるんだろうなと思う。

 

 

限界社会人、今日も帰宅して早々、アーカイブを再生した。

 

最早ナイトルーティンになりつつあるし、人様に言える唯一のルーティンである。何処で誰が抜かれるかまで覚えつつあるほど繰り返し見ているのに、終わる度に溜息しか出てこなくて、また一日余韻が長引く。いつまでも終わらないこの状況をどうしたら良いのか。こんなに楽しくて、最初から最後までひたすら幸せな思い出なんて、いつ以来だろう。もう数週間も前に終わっているのに、Burn!くらいから、「終わってほしくないな」と寂しくなる。もっと知りたい、もっと見たい。これから先、もっと沢山の人に愛される姿を見届けたい。こんなにも眩しい人たちのファンです、と、胸を張って言えるような、恥ずかしくないような、自分になりたい。出会えて良かった

今日も、最高の一日をありがとう。

 

追伸

祝日なのに公休を入れてくれた上司、ありがとう!